スタコラ:2024-07-15

核兵器禁止条約へ参加すべき

2024-07-15
大隈昭子

唯一の戦争被爆国日本は、核兵器禁止条約に参加し、「戦争のない世界に向けたリーダーシップを勧めるべき」

核兵器禁止条約が 2017年 7月 7日に国連会議で採択されてから、7年を迎えました。

「核兵器禁止条約の会・長崎」は、「七夕の日」7月7日、長崎市の平和公園で7周年のつどいを開き、子どもたちが短冊に願いごとを書いて笹に飾り、原爆が投下された 11時 2 分に全員で黙とう。「長崎の鐘」が打ち鳴らされたことが報道されています。

 さらにこの「つどい」では、「国際情勢は戦争や紛争が次々と襲い日本も軍拡へ傾いている。こうした流れを決して許すことはできない」「私たちはそうしたことを決して許すことはできない」「私たちの国には平和憲法、世界には禁止条約がある」核や戦争のない世界を子どもたちと迎えるために、この条約を多くの人たちに広げていきたい」と訴え、子どもたちが「世界から戦争がなくなりますように」「ケンカしないで仲良くみんなで暮らせますように」などと短冊に書き込んだメッセージが次々と読み上げられました。

 しかし、2021年 1月 22日には、同条約が発効し、実効力と規範力を高めるなか、唯一の戦争被爆国である日本政府は米国の「核の傘」のもとで署名も批准も進めていません。

 一方、日本政府に同条約への参加を求める地方議会の意見書(趣旨採択を含む)が 683 に達し、全 1788 議会の 38%を超えたことがわかりました(原水爆禁止日本協議会(日本原水恊)の調べ)。

 兵庫県丹波市議会は全会一致で意見書可決(6月 26日)。「核兵器禁止条約の規範力を強化し、核兵器の使用を防ぐことが強く求められています」と強調し、さらに、ロシアのプーチン大統領による核兵器使用の脅迫は「核兵器禁止条約に明確に違反する」と批判し、「今こそ広島、長崎の原爆被害を体験した日本の政府は、核兵器の使用を許さず、核兵器を全面的に禁止させる先頭に立たねばなりません。その証として、核兵器禁止条約に参加・調印・批准することを強く求めます」と訴えています。

 静岡県小山町議会は意見書を可決(6月 24日)。「核兵器のない世界を望む国内外の広範な世論に応えて、唯一の戦争被爆国である日本は、積極的な役割を果たす必要がある」として、核兵器禁止条約に早急に署名し、批准することを強く求めています。

 こうした声を上げていくことが、今、強く求められています。

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