2018-08-06
大隈昭子
8月がやってきました。
8月は、平和の祈りの月です。
今年の長崎の平和祈念式典には、初めて、国連のグテレス事務総長が出席する、と発表されました。
国連では、昨年7月7日、「核兵器禁止条約」が122か国・地域の賛成で採択され、2018年7月現在、59か国が調印しています。
この「核兵器禁止条約」には、「『ヒバクシャ』は、耐え難い犠牲をこうむった存在であるとともに、『核兵器のない世界』をつくるクリエーター(創造者)」として明記されています。
長崎市で被爆された方の“被爆体験”では、「原爆に翻弄され苦しみ続けた人生を通して核のない世界を」願いつつ、「私は誰も恨まない。ただ、戦争を恨んでいます。国が起こした戦争が被爆者をつくったんですから」と命果てるまで核兵器廃絶を祈り、願い続ける姿に頭が下がります。
また、女優の吉永小百合さんは、32年にわたり原爆詩の朗読を続け、この朗読や映画・ドラマを通して、被爆の実態を伝え続けています。
吉永さんは、その原点は、朗読会の初めに必ず読む「被爆者でもある詩人・峠三吉さんの詩“にんげんをかえせ”です」と語り、「平和はみんなでつくってゆくもので、人からもらうものではないし、ただ待ってるものでもありません。どこまで続けられるかわかりませんが、あの年に生まれた者として、できることを少しずつやってゆこうと思っています」と述べられています。
世界で唯一の被爆国である日本の政府は、この「核兵器禁止条約」に賛成していませんが、核兵器禁止の声は世界中に広がっています。
被爆者や吉永さんの思いは日本国民の思いです。私も同じ思いで声を上げ続けていきたいと思います。
8月6日は広島・原爆忌、9日は長崎・原爆忌。