スタコラ:2023-03-20

80歳を超えたら「幸齢者」

2023-03-20
大隈昭子

 スタッフがリレー形式で執筆しているスタコラ”に、読者の皆さんは、どのような感想をお持ちでしょうか?
 私が、最近の記事で特に関心を持ったのは、林田春美さんの『やわらかーい!』=『おいしーい』?(2023.2.6UP、「通信」2月号掲載)です。
 料理好きのお母さんの変化について「オーラルフレイルの初期段階だった」と。
「オーラルフレイル」とは、歯や口の機能が衰えた状態のことで、「老化の初期サインとも言われている」とされていることを初めて知りました。
 私も、「父母がいつまでも元気で長生きして欲しい」との思いから、瀬戸内寂聴さんや吉沢久子さんなど、80 歳や 90 歳を超えても元気に活躍されている方の書籍を送って励まし続けたものでした。

 そして今、私自身が高齢期に向かおうとし、「オーラルフレイル」の危険が迫ってくる危機感がある中で、ちょっといい感じと思える本に出会いました。
 それは「80歳の壁」(精神科医の和田秀樹著:幻冬舎新書)です。

 この本の帯に
「ラクして壁を超えて寿命をのばす『正解』があります!」
「壁を超えたら人生で一番幸せな 20 年が待っています」とあり、
 読み進めると
「いま日本では、65 歳以上を『高齢者』 75 歳以上を『後期高齢者』と呼んでいます。
 でも『高齢者』も『後期』もなんだか言葉の響きが寂しくありませんか。
 ここまで頑張って生きてきたのですから、もっと明るくて希望の持てる呼び方にすべきだと、思っています。
 そこで提案したいと思います。
 80歳を超えた人は高齢者ではなく『幸齢者』―と。」
 さらに、
「おかしな現実がいっぱい。幸齢者は怒っていい、もっと自らの意見を主張してもいい、
 たとえば年金の受給開始が遅くなったことにだって、もっと怒っていいと思います。
 年寄りに不寛容なこの国。幸齢者が自由に生きれば活性化する」など、読んで胸がすっきり”。

 オーラルフレイルもなんのそのとの思いを強くしました。

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