スタコラ:2020-11-23

コロナ禍で「共助」の拡がりに感動

2020-11-23
大隈昭子

「東京では、1日の感染者が500人を超えた」「全国で1日2000人超の新たな感染者数」などと、新型コロナ感染症の「第3波が襲来か」と報道されています。
 この1年、国民の一人ひとりは、「マスク の着用、手指の消毒・手洗い、三密を避けて自粛」と言われ続け、マスク姿は定着し、不要不急の外出抑制など「感染防止」の努力を続けています。

 菅新政権は「自助・共助・公助」をスローガンにスタートしましたが、「コロナ禍で仕事が減り収入がままならない」「自分の力だけで生活をどう立て直せば良いのか」など、沢山の不満が充満しています。

 先日、芸術家や音楽家は劇場公演の中止が相次いで、「発表する場が無い」「感動を分かち合う場がない」活躍する機会を逃した “そんな方たちの手助けがしたい” と 佐賀の原風景を広げようというテーマで、広大な自然をバックに、シンガーソングライターが歌う画面が流れていました。
 また、ある人はNPO 法人を立ち上げ「子ども食堂」を開設して、子どもたちに食事を提供する取り組みや、子どもたちへおやつを配る活動も定期的にすすめておられます。
 大学生の間では、「コロナ禍でバイトがない」「親からの仕送りも期待できない」など、困窮する学生さんを救おうと食材を持ちより、助け合う取り組みが多くの大学で拡がっていることも知りました。
 私たちの周りで「共助」は、想像以上に広がり、多くの人々が、さまざまな所で、心温まる善意の行動を実践され、私たちの知らないところで素晴らしい行動がうねりのように広がり、押し寄せていることに、心からの感動を覚えます。

 コロナ禍で困窮している人々が、いろんな形で救済を受けて「生きる力を獲得されている姿や実態」を、この間どれだけ目の当たりにしたことでしょう。
 これらは、本来、「公助」が求められているものです。
 さらに、“崩壊の瀬戸際” でぎりぎり踏ん張っている医療や介護現場に「公助」として決めた総額約3兆円の「緊急包括支援金(医療分)」は、10月末現在、いまだ、8割以上の医療機関に届いていません。
 コロナ禍の今、一番先に実行しなければならないのは「国民の命と財産を守ることこそ、緊急で重要な課題」であり、国民の財産である国の予算を活用する「公助」です。

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