2020-07-06
白水
みなさまこんにちは。白水淳(しろうずあつし)です。
今回も以前の会社、マクドナルドについてのお話をしたいと思います。
マクドナルド社にいたおかげで、今はさまざまな企業さまから、マニュアルの作成や改善などのご依頼をいただくことがあります。
そこで、ほとんどの企業さまに共通するポイントがあることに気づきました。
ご存知のようにマクドナルドはマニュアルをたくさんつかうことで有名です。
カウンターで接客する際には「フロントカウンターの6STEP」というやり方があります(現在では、やり方が少し変わっています)。
①挨拶 ②注文の承り ③お会計 ④商品の取り揃え ⑤商品の受け渡し ⑥感謝と再来の挨拶
というものです。
これを、カウンターの接客の手順を並べたもの、と考えると、マニュアルの本質を見誤ります。
実は、この「手順の分類」がマニュアルを機能させるカギなのです。
例えば、①挨拶という分類がないと、
「お客さまの目を見る」
「笑顔をつくる」
「元気よくいらっしゃいませと伝える」
という動作の指示が羅列されたものになります。
書かれたものに忠実に動くと「動作の指示」どおりのため、機械的な動きになります。
しかし、
「お客さまの目を見る」
「笑顔をつくる」
「元気よくいらっしゃいませと伝える」
という動作の指示が「挨拶」という1つの分類になることで「最終的によい挨拶をするための動作なのだな」とわかります。
つまり、分類は「動作の最終的な目標」を表すわけです。
この動作の目標を示すことで、臨機応変な対応を可能にします。
ところが、世の中のさまざまな企業さまのマニュアルを拝見させていただくとほとんどの場合「手順書」ではあっても「分類」がされていません。そしてそれが最終的に何を目標として目指しているのかがわからないため、機械的で画一的な動きしかできません。
それによって悪名高い「マニュアル人間」ができあがるというわけです。
よくできたマニュアルは「マニュアル人間」をつくりません。
なぜなら、最終的に目指しているものを伝えてあるので、臨機応変が効くわけです。
今一度、みなさまが使っているマニュアルに適切な分類がされているか見直してみると大きな効果があるかもしれません。
いかがだったでしょうか?それではまたよろしくお願いいたします。