スタコラ:2017-08-21

どこの国の総理か

2017-08-21
大隈昭子

「総理、あなたはどこの国の総理ですか。今こそ日本が核兵器廃絶の先頭に立つべきです」

8月9日、長崎の5つの被爆者団体の代表は、長崎を訪れた安倍首相に迫りました。
これは、7月7日、国連本部で採択された「核兵器禁止条約」にたいして日本政府がとった態度にたいする痛烈な批判です。

今回の「核兵器禁止条約」は「『ヒバクシャ』は、耐え難い犠牲をこうむった存在であるとともに、『核兵器のない世界』をつくるクリエーター(創造者)」として明記され、歴史的な条約の採択に立ち会った多くの政府代表が、市民社会の中でもとりわけ広島、長崎の被爆者らが、核兵器の非人道性に対する認識の広がりに果たしてきた役割に言及し、「ヒバクシャがいてこそ条約が可能になった」と述べ、国連加盟国の63%、122の国が賛成して採択されました。
ところが、日本政府は、世界で唯一の被爆国である日本の政府であるにもかかわらず、この「核兵器禁止条約」の交渉会議への不参加を表明し、この条約への署名を拒否しています。
田上長崎市長は、この日本政府が交渉に参加せず、条約への署名を拒否していることについて、「被爆地として非常に残念だ」と批判。「核保有国の不参加を理由とせず、政策を見直し、条約に参加することを求める」と訴えました。

「どこの国の総理か」全く同感です。

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