2017-01-30
新開
昨年末より、茶道を学び始め、年始のお稽古で初めて初釜を体験することとなりました。
「お稽古ですから」と言われていましたが、初釜ということで「どのような服装で伺ったら良いでしょうか」と尋ねると、洋服でも良いが和服の方が多いとのこと。
それならばと、私も、訪問着で伺うことにしました。
20 年ぶりの着物を着て感じたのは、着るための手順が多く大変ですが、洋服のようにウエストが入らないとか、腕が上がらないとか、体型の変化に影響がない和服の良さでした。
初釜は、まず寄付という待合の部屋で、足袋を履き替え、懐紙や扇子など身支度を整えることから始まりました。
そこに運ばれた白湯をいただき、露地を通ってお茶室へ向かいました。
お茶室に入る前に、露地草履や腰掛待合の円座、手あぶりなどが準備されており、お茶事はとても手がかかるようです。
そう感じさせるのは、それだけ客側への配慮をされているからでしょう。
初参加の私には、お茶室への入り方、歩き方、床の間などの拝見の仕方など、難関が続きましたが、他の方の作法を見ながらなんとか席に着くことができました。
正客と言われる主賓の方がリラックスさせてくれたため、懐石料理も存分に楽しめました。
少し驚いたのは、お茶事の懐石料理では、飯椀と汁椀の蓋を両手で同じタイミングでとるということでした。
また、二つに折った座布団を受け取り、正面に置いた座布団を引きながら座るということも初めてのことでした。
引きながら座るというより、引きながら飛び乗るという感じでしょうか。
考えてみれば、この蓋や座布団の扱いは、合理的な気もします。
後日、茶道の先生が「日頃のお稽古は、お茶事のためにあるのよ。」と言われました。
茶道は、お茶事を真剣に楽しむために、立ち方・座り方・歩き方・挨拶の仕方・道具の扱い方などを学び、楽しむためには、共通認識のある作法が必要なのだと感じました。
それは仕事にも通じることだと思います。
マナーのある職場だからこそ、楽しく仕事ができるということです。
メディケア生命のビジネスマナーに関する調査に関する記事に、「ビジネスマナーは仕事を円滑に進めるために必要かどうかについては、『欠かせないものだ』が 80.9 %、『なくてもよいものだ』は 19.1 %となりました。ビジネスマナーは仕事を円滑に進めるための潤滑油といえるようです」とありました。
新しい年の初めのお茶事は、おもてなしの気持ちを学ぶ良い機会になりました。