スタコラ:2013-08-12

目標管理について

2013-08-12
神戸

ISO9001 は、よい製品やよいサービスを顧客に提供できるための管理の仕組み(Quality management systems)の国際規格であり、規格が要求する通りの仕組みが出来ていれば国際認証が与えられる。 その ISO9001 の特徴的な活動のひとつに目標管理がある。 目標管理は、1950 年代、米国のピーター・ドラッガーによって提唱された経営管理手法で、高度経済成長期以降の日本企業でも多く採用された。

ISO9001 では組織内のしかるべき部門及び階層で目標が設定されていること。目標はその達成度が判定可能で、方針との整合がとれていることと規定しており、ISO9001の認証を受けようとする企業は、何らかの目標を設定し、進捗を管理してゆかねばならない。

目標管理のための手法はさまざまあるが、目標策定の原則はおおよそ次のようなものである。

  1. 達成度が判定可能であること
    頑張ります、努力します、では駄目で何時までにどれだけと数値目標が必要
  2. 企業(組織)の方針に整合していること
    会社の経営理念、経営計画、年度目標などと矛盾しないこと
  3. データ及び情報分析に基づいていること
    目標の根拠は、確たる現状分析に基づくものであること
  4. 現状を超えるものであること
    すでに達成されているようなものは目標にならない
  5. 企業(組織)にとって重大事であること
    痛くも痒くもないような瑣末なことでは意味がない

目標管理は、担当者自らが業務目標を設定し、申告し、その進捗や実行を自ら管理する手法で、社員の自主性を重んじ、モチベーションを喚起することを目的としたものである。 しかし、それがノルマ管理や人事評価の手段としての色彩が強くなると本来の意義は失われる。 社員一人一人が適切な目標を掲げ、それに対して適切な支援、指導、評価がなされるならば、会社の前途は洋々たるものであるだろう。

お盆を前に仏壇のほこりを払いながらふと思った。 年の半ばを過ぎて我が年初の目標は達成されつつあるのか、人生の目標はどうであったのか、親が期待したような人間になっているのか、そもそも我が人生に適切な目標などあったのか。 先祖の位牌を前にすると、いろいろと反省することばかりである。

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