2014-06-09
神戸
早くも6月になってしまったが、私はあまり6月が好きではない。 じめじめとした梅雨の到来に加えてこの月には祭日が一日もない。 それに半年を経て、年初に立てた計画が思い通り進んでいないことに焦りを感じる月でもある。
現在の6月は陰暦では5月に当たるので、梅雨のことを五月雨(さみだれ)というのは納得できる。 五月晴れというのはもともと梅雨の間の晴れ間のことで、5月のさわやかな空模様をいうのではない。 五月蠅(うるさ)いという読み方も今の季節の不快な体験に起因するのだろう。 陰暦を使用していた時代の文学作品や、歴史小説などは現代の太陽暦との時間差を意識して読まないと、その面白さや意味が解らないことがある。
五月雨をあつかった有名な俳句がある。
五月雨を集めて早し最上川(芭蕉)
さみだれや大河を前に家二軒(蕪村)
なぜ芭蕉は五月雨と漢字を使い、蕪村はひらがななのか、家はなぜ二軒なのか五軒ではだめなのかと詮索はしたくなるが、この梅雨の季節になると思い出す句である。 五月雨は夏の季語であるから、もう夏が来たことになる。
夏の暑さ対策として 2005 年に小泉内閣で始まったクールビズがようやく定着し、近頃はスーパークールビズとよばれる服装も登場してきたようだ。 かつて営業担当のサラリーマンが、夏の暑い日に背広にネクタイ姿で顧客訪問をするなどは地獄の沙汰であったが、今ではずいぶん改善されてきた。 当初はただ背広とネクタイを外しただけのワイシャツ姿が多く、どうにも締まらなかった。 それが今ではクールビズに対応したかっこよい衣服が普及し、ビジネスマンの見栄えはむしろよくなった。 一時、ネクタイや背広の販売業者は製品が売れないと嘆いていたものだが、サラリーマンの画一的なスーツ姿よりもクールビズの方がおしゃれの機会も増えて、アパレル業界には新たなビジネスチャンスが生まれるのではないだろうか。
熱中症で病院に運ばれる事故が連日のように報道されている。 この時期にしては異常な暑さが続いているらしい。それに6月2日には梅雨入りが発表された。
これから不快な暑さが当分続きます。健康にはくれぐれも気を付けてください。