2013-08-26
大隈昭子
俺たちはちゃんとみんなで選んだトップを通じて、俺たちと俺たちのガキと、そのまたガキのために世界中の人たちと仲よくして、みんなが好きなことできるようにするよ。
また、戦争みたいなひどいことを起こさないって決めて、国の主権は国民にあることを、声を大にしていうぜ。それがこの憲法だ。
これは、今話題の現役大学生が著した日本国憲法を口語訳してみたらの憲法前文についての書き出しである。
憲法前文はこう続く。
そもそも政治っていうのは、俺たちがよぉく考えて選んだ人を政治家として信頼して力を与えているもので、本質的に俺たちのものなんだ。 あれだ、リンカーンのいった『人民の、人民による、人民のための政治』ってやつ。
この考え方は人類がみんな目標にするべき基本であって、この憲法はそれにしたがうよ。そんで、それに反するような法律とかは、いっさい認めないぜ。
主権在民を平易な言葉に訳している。
さらに、続けて憲法前文は「平和」について以下のような記述がされる。
俺たちはやっぱ平和がいいと思うし、人間って本質的にはお互いにちゃんとうまくやっていけるようにできてると信じるから、同じように平和であってほしいと思う世界中の人たちを信頼するぜ。 そのうえで俺たちはちゃんと生きていこうと決めたんだ。
平和を守って、人を踏みにじって奴隷みたいな酷い扱いをすることや、くだらない偏見や差別をなくそうとしている世界のなかで、ちゃんと行動したいと思うのね。
名誉ある地位っていうかさ、なんかそういうの、かっこいいじゃん。
そのうえで声を大にしていうよ。
『全世界の人は、みんな、なににも怯えることなく、飢えることもなく、平和に生きる権利を持っている!』
この理想は俺たちの国だけじゃなくて、ほかのどの国にも通用するもので、一人前の国でいたいと思うなら、これを守ることは各国の義務だよ。
俺たちはここにかかげたことを、本気で目指すと誓う。誰に?
俺たちの名誉と世界に!
憲法の改正論議が取りざたされている中で、未来に生きる若い人たちが、柔軟な発想で口語訳した憲法に触れて、日本国憲法そのものに目を通し、考えてみる絶好の機会となった。