2013-04-01
大隈信夫
新年度を迎えた。
今年の桜は新入社員の入社を待たず、アッという間に満開になり、見ごろを過ぎた。
かっては、新入社員の初仕事ともなっていた「花見の場所取り」は、桜の開花が年々早くなり、今年は、新入社員を迎える前に満開になり間に合わなかった。
毎年、新入社員の特徴を発表している日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は、今年の新入社員について「ロボット掃除機型」と発表した。
「ロボット掃除機」は、様々なプログラミングに従って自分で動き回り、掃除が済むと自分で充電装置にドッキングする機能もあったりする。
機械とはいいながら、その動きはどこか人間的で愛嬌があり、いかにも「頑張って仕事しています」といったニュアンスの動きをする。
また、行方不明になり、ソファーの陰やベッドの下で立ち往生したり、時には段差から転落して、裏返しになった亀のようにもがいていたりする。
「ロボット掃除機」を活用するためには、ある程度、部屋が片づいていることが必要で、雑然とした環境では、能力を発揮しにくい。
今年の新入社員も、こんな感じだと特徴づけた。
さらに、今年採用した新卒新入社員の能力を引き出すためには、「育成のための研修プログラムを工夫し、組織として最初からプレッシャーを与えずコミュニケーションに配慮する、新入社員を孤立させないなど、職場として受け入れ環境を整え新人を育成していって欲しい」としている。
今年の新入社員を迎えるにあたって、職場のフォローや丁寧な育成など環境整備が必要であるというわけだ。
今年に限らず、新入社員を受け入れる側が十分に準備することが、新入社員に正しいスタートをきらせるためには必要である。
制服、名札、机、ロッカー、出勤簿などのハード面だけでなく、配属先の受け入れ態勢、研修計画などソフト面での準備は万全か?