スタコラ:2024-06-17

まだ「目標は逆算せよ」とか考えていませんか?

2024-06-17
白水

コーチングをやっていて
いつもテーマにあがるのが
「計画どおりいかない」という話です。

だから

「どんな計画を立てたら
目標に到達できるでしょうか?」
という話になりがちです。

でも、僕は、本当に
何人も、何十人も、何百人も
コーチングをしてきて、断言できますが
「いつも計画通りにすすめて
目標が達成できています」
という人は、ただの1人も
会ったことがありません。

ならば

「しっかりとした計画を立てれば
目標が達成できる、と思いこんでいる」
この前提が
おかしいと考える方が
自然ではないでしょうか?

そう。
目標を達成したければ
逆算して計画など立ててはいけません。

これは断言できます。

なぜ
目標から
逆算して考えては
いけないのでしょうか?

大きな理由は2つです。

1つは
「目標を達成しようと行動を起こすと
起こすたびに状況が変わるから」
です。

どういうことかというと、例えば
「新しく1社を新規開拓する」
と目標を立てます。
そこで、ふつうだったら
逆算して詳細に計画を立てるのでしょう。

しかし
まず最初に
「もっとも効果的な
【次の一手】は何か?」
と考えてみると
「そうだ!
ここは業界に詳しい
◯◯さんに相談してみよう」
と思いついたとします。

実際に、◯◯さんに話すと
「なるほど。
そういうことなら
わたしが何社か紹介しましょう」
と思いがけなく
大きく事態が前進したりします。

そう。
まったく
行動を起こしていない状況で
アタマの中だけで考えていると
このようなことは思いつきもしません。

なので、当然計画にもないわけです。

この事態がおきたおかげで
今までの計画はすべて破棄することになります。

ならば、最初から
逆算して計画などたてずに
「次の最善の一手は何か?」
と、次々に
最善の一手を
取り続けていくほうが
計画をたてる時間や
計画をメンテナンスする手間も必要ありません。

もう1つ大きな理由は
「逆算をしていないので
思いもかけなかった成果がでやすい」
ということです。

計画を詳細にすればするほど
「計画通り」に行動をしようとします。
計画どおりに
行動することばかり考えていれば
「思わぬチャンス」は計画外のことになります。

場合によっては
大きなチャンスなのに
計画外であるという理由で
実行しないことがあったりします。

「次の最善の一手は?」
と毎回考えていれば
思わぬ方向に事態が動いても
もともとフレキシブルに動くつもりですから
当初、考えていたよりも、もっともっと
大きな成果がでる可能性が高くなります。

逆に「逆算しない」ことの
デメリットもあります。

1つは、大人数でのプロジェクトには
不向きだということです。

個々それぞれが
どんな動きをしているのか
把握するのが大変だからです。

もちろん頻繁に連絡をとればいいのですが
それはそれでコストがかかります。
だいたい5〜6名程度であれば
逆算しなくても、やりやすいです。
それ以上になると
コミュニケーションコストを
考えておく必要があります。

もう1つ、デメリットとして
「寄り道」が起きやすくなるので
期限厳守のプロジェクトには不向きです。

もし期限厳守のプロジェクトなら
かなり、はやくからとりあえず
手をつけておけば大丈夫です。
しかし、期限がせまってからの
厳守のプロジェクトであれば
逆算のほうが確実に終了が見こめます。

はい。
ここまでを、すこしまとめてみます。

逆算しないやり方の、メリット

1.毎回、最善の次の一手が打てる
手を打つたびに状況が変わるので
逆算をしないほうが、計画についての
メンテナンスコストが下がる

2.思いもかけなかった成果がでやすい
計画通りしようとしないから
偶然起こったことを取り入れやすい

逆算しないやり方の、デメリット

1.大人数には不向き
頻繁にコミュニケーションを
とらないといけないので
コミュニケーションコストがかかる

2.期間厳守のプロジェクトは難しい
方法が確定していないので
期間や時間が見積もりしにくい
(対策として、できるだけはやく手をつける
という方法がある)

僕は、この
逆算しないやり方を
「順算」
と呼んでいます。

計画をたてないので
すぐに、はやく手がつけられて
はじめるのが、億劫にならなくてすみます。

ぜひ、この順算という方法を
試してみてください。

では、また次回!

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