2018-02-26
森本
下は早稲田大学の今年の入試小論文です。
じゃんけんの選択肢「グー」「チョキ」「パー」に、「キュー」という選択肢も加えた新しいゲームを考案しなさい。解答は、新ゲームの目的およびルールを説明するとともに、その新ゲームの魅力あるいは難点も含めて、601字以上1000字以内で論じなさい。
この手の問題にはスグに飛びつく体質です。そして、自分なりの解答も考えました。
ネット上ではいろんな人が面白い答えを出し合っていました。
その中に私が考えたルールとほぼ同一のルールを見つけました。
キューを出す人が一人でもいたら、ジャンケンの勝敗が逆さになる(グーはパーに勝つ)。キュー自体は、キューを出した人が、奇数なら出した人皆負け、偶数なら出した人皆勝ち。
見知らぬ人のツイートの一部で、「一人でもいたら」の部分が「奇数人数だったら」としたら、私が脳内で考えたルールと完全に同じです。
こんな問題であっても、世の中の誰かとは同じ思考で同じ結論になることがあるのだなぁ、少し考えさせられました。
数年前に面接試験問題として「フェルミ推定」が話題になりました。
誰も簡単には正答できない問いを出し、その問いへのアプローチ・思考法を含めて評価の対象とするものです。
フェルミ推定に必要な能力は「地頭(じあたま)力」とも呼ばれました。
フェルミ推定を得意とする入社志願者が、優秀な社員になる可能性については定かではありませんが、いくつかの外資系企業で実践されています。
大学入試や採用試験における学力テストについて、以前から「足切り」の対象とのみすべきだ、というのが私の考えです。
とりあえず60点をクリアした人に、第二次へのパスを出し、第二次試験以降は学力テストの点数は一切考慮せず、その大学や企業・団体に特化した問題を出してはどうか。
ガリ勉や通り一遍の面接試験対策をしてきた人でなく、いろんな活動をしてきた人・友人が多い人・ある事について深く考えている人・とにかく思いの強い人・特技に優れている人等の中から、その組織に相応しい人材こそが有利となるような試験が実施できたら素敵だろうなぁ、なんて考えています。
私が試験官だとして、私が出す二次試験の問題はこうです。
「あなた自身が作ったモノを教えてください」
私はプログラマーを求めているので、一番嬉しいのは、パソコンを使ってその人が作ったソフトの説明を受けることです。
ソフトウェアでなくとも、個人のホームページ・マンガ・詩集・自作のフォークソング・オリジナル料理のレシピ・デザインした服・自慢できるガンプラでもOKです。
この試験が求めているのは「モノづくりの楽しさや苦労を知って、それを共有できる人材」だからです。
あなたが出す二次試験はどんな問いでしょうか。