スタコラ:2022-06-20

9割の人がする「間違った質問」とは?

2022-06-20
白水

① 9割の人がする「間違った質問」

僕は「コーチング」という指導方法をレクチャーしているので「教え方」について聞かれることがよくあります。
最近は「研修講師」の方や「ヨガ教室の先生」などに「教え方」についてコーチングすることが多くなりました。
そこで気づいたことがあります。
実は9割以上の人が間違った質問をしてくるのです。

ほとんどの人は
「講義中にどんな教え方をすると受講生は、家でもやってくれますか?」
と質問をされます。
つまり
「講義中は、熱心に取りくむのだが家に帰ると、結局何もしなくて受講生が上達しない」
という現象があるわけです。
まぁ、ありそうですよね。
だから
「どんな講義をしたらいいですか?」
という質問になってくるということですね。

そうではないんです。
重要なのは「講義中の教え方」ではなくて「行動・継続支援」を講座にどう組みこむか?ということが、なにより最重要ポイントなんです。
どういうことか、少し説明しますね。

② よい講義をしてもできるようにならない

例えば、あなたが英会話教室にいったとします。
そこで、素晴らしい先生に素晴らしい教え方で講義のあいだ「なるほど!」と思い楽しく過ごしたとします。
さて、これであなたは英会話ができるようになるでしょうか?

いいえ。できるようになりません。
なぜなら、いくら素晴らしい講義でも家に帰って「復習=行動」をしなければ上達しないからです。
逆に、教え方が少し問題あったり教材が多少古くても、家に帰って「復習=行動」を支援するしくみがあればあなたは、少しずつでも家で練習をして、上達していくでしょう。

つまり、受講生ができるようになるには「よい講義」をすることではありません。
「行動・継続支援」が最大のサポートなのです。

③ あのジムが高額な理由とは?

ほとんどの先生は「講義のやり方」を洗練させようとします。
でも、評価をわけているのはそこじゃないんです。

テレビコマーシャルなどで有名なトレーニングジムがあります。
あの、ビフォーでデブった人がぐるぐる回ってアフターで、痩せてボディメイクできた人がピカピカで回るやつです、、、わかりますよね?
あのトレーニングジムは「やること」は食事コントロールと筋トレです。
わりとオーソドックスで普通です。
聞くところによるとこのジムでやる筋トレ方法は「すこーし流行遅れ」ぐらいのやり方らしいです。
つまり「やり方」はどちらかというとごくふつうか少し古いくらいというわけです。

でも、このジムって高額でも人気です。
なぜか?
それは専属のトレーナーが丁寧にその人のサポートをするからです。
つまり、ジムの中でのトレーニングよりもジムの外での「行動・継続支援」を重視しているんです。
「ジムの中」で価値を提供しているのではないんです。
「行動・継続支援」で、ジム外で価値を提供しているわけです。
しかも、それはとても高額なんです。

④ 気をつけるべき「怖い話」

注力すべきは「行動・継続支援」なんです。
さらに、もう1つとても重要なお話をしますね。

たとえ講義の教え方がていねいで素晴らしいものであっても「行動・継続支援」がいまひとつであれば結局のところ、受講生はできるようになりません。
そうすると受講生はどう感じるのかというと
「ちょっと教え方がよくないな」
「あの先生は自分にあわないな」
などと思ってしまいます。
教え方も先生もよいはずなのに「行動・継続支援」が、不十分なために内容や先生まで、よくないと思われてしまうのです。

なんだか、少し怖い話ですね。
ただ逆にいえば、たとえ「教え方」がそれほどうまくなくても「行動・継続支援」が充実すれば、高い価値を提供できるわけです。
そう。
だからこそ、力をいれるべきは「相手が行動・継続できるように支援すること」ということですね。

ぜひ、見直してみると、同じ内容でも提供する価値がグーンとあがると思いますよ。

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