2018-09-17
柿本
信頼関係は、ビジネスにおいても家庭においても極めて大切だ。
多感な年頃のお子さんをもつA氏は、子供が空手道場に行くと言って、実際には行っていなかったことに腹を立てた。
「なんで嘘をついた!」A氏は子供を問い詰める。親子喧嘩の始まりだ。
しかしこれは正当な、むしろ望ましい、教育的指導を伴う親子喧嘩ではなかろうか?
このことを弊社代表に相談したら、目からウロコの回答があったので紹介したい。
「それは、お父さんと息子さんの信頼関係が出来てないからじゃないかな」
そ、そうですよね。信頼関係。とても大切。
信頼関係を結ぶには嘘はご法度。やはりここはキッチリ正さないといけませんよね。
「嘘をつかざるを得ない状況だったんじゃないかな」
え、もしかして、悪いのは私?
私は、せっかく「A氏」などと、伏字にしていたことも忘れて話を聞いた。
ええ、そうですとも。私のことですよ、この話は。
「この父親ならなんでも話せる、相談できる、それが信頼関係。そして、信頼関係は、命令してできるものではない」
ああ、思い起こせば私は強権的だったかもしれない。
よかれと思って息子に「こうしたらいいよ」と、アドバイスをしすぎていたのかもしれない。
自我が発達した年頃の、全能感を備える息子にとってアドバイスとは、単なる押し付けでしかない。
嘘をつく、そこに至った経緯を聞くことなく、一方的に問い詰めすぎたのかもしれない。なにか理由があるはずなのに。
信頼関係があって初めて本当の意味で会話が成り立つ。ビジネスでも家庭でもだ。
肝に銘じたまえ。わかったかね、A氏。
はい。