スタコラ:2020-03-16

待ち時間のイライラの正体

2020-03-16
白水

コラムを読まれている皆様はじめまして。白水淳(しろうずあつし)と申します。
研修講師や人材コンサルタントをしております。どうぞよろしくお願いいたします!

わたしは、今の仕事をはじめる前は会社員をしておりました。「日本マクドナルド社」というところなのですが、みなさんご存知でしょうか?(笑)
マクドナルドのハンバーガーといえば、ファーストフードの代名詞!
ファーストフードとは「はやく食べれるもの」という意味ですね。
だから、早くお客さんに提供することがとても大切。
お客さんを待たせるなんて、絶対ダメ!…ではないのですよ、実は。
ファーストフードに限らず、「待たせたらダメ!」というわけじゃないのです。

一般的に、待ち時間が長い場所ってありますよね。行列ができるお店、評判がよい病院、人気のテーマパーク、などなど。
ときどき、そういった業種の方から、わたしにコンサルティングの依頼があります。
「白水さん、元マクドナルドの人ですよね。ウチの待ち時間を短くする方法を教えて下さい」なんて。

でも、本当はみんな待ち時間が長いから、イライラしているわけではないのです。
なぜ、みんなイライラしているのか?
それは、「待ち時間がどれだけ続くか、わからないから」なんです。
行列店でも、人気の病院でも、「待ち時間は○○分です」とわかれば、わたしたちはその次の行動を自分で選択することができます。
「こんなに待つなら、やめようかな」
「1時間待ちか、…じゃ本でも読んでいよう」
「20分待つなら、向こうで座って待つとするか」
でも、いったいいつ呼ばれるかわからない、どれくらいの時間がかかるかわからない。
それだと、この場所を動けないですよね。ただただ「不自由に」待つしかないのです。
この不自由さに、わたしたちはイライラするのですね。

「お客様、ただいまフィレオフッシュはお時間4分ほどいただきます。チーズバーガーでしたら、すぐにご用意できます。いかがいたしましょうか?」
お客さんは、4分待ってフィレオフッシュを買うのか、待つのが嫌なのでチーズバーガーか、どちらか選ぶことができます。
この選択できる自由がイライラをなくす一番の方法なのです。
そう、実はイライラの正体は「何分、何時間待つのかわからなくて不自由だから」ということだったのです。
待ち時間は、ただ短くすればいいってものではありません。
長くても、短くても、「あと何分くらいですよ」と伝えることが重要なのですね。

いかがだったでしょうか?
それでは、また、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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