スタコラ:2019-09-30

ラグビーワールドカップに見る外国人

2019-09-30
高尾

外国人枠。
これは幼少のころ、プロ野球を見ていて日本人ではない外国人(当時はアメリカからの選手が多かった)が活躍する姿を見ながら耳にした言葉でした。当時は外国人2人まで試合に出ていい、というものだったかと思います。またサッカーでもJリーグ発足以来、外国人の輪枠(人数)が何度も話題になっていました。

そんな中、先日始まったラグビーワールドカップ。
日本開催ということで「4年に一度」ではなく「一生に一度」とのキャッチコピーでラグビーファンの私もジャパンがロシアに勝った開幕戦に胸躍らせていました。そこでも出た外国人枠。ラグビーのルールも結構難しいと言われるうえに知り合いから「なんであんなに外国人が多いの?」と聞かれます。

これは他のスポーツに比べ、ラグビーというスポーツが外国人に対して間口が広いスポーツだからです。あらためて調べてみると、2015年のラグビーワールドカップの南アフリカ戦で「ジャイアントキリング(番狂わせ)」と世界を驚かせた時の日本代表選手31人の中で外国出身者は11人でした。しかし、この数字は日本に限ったことではなく、各国のラグビーチームには多くの外国出身選手がいます。それはなぜか。その理由は、大英帝国時代のイギリスの植民地時代からの名残だという説もありますが、この考え方が今の日本ラグビーでは社会人から学生まで幅広く浸透しています。社会人トップリーグでは外国人出場の条件は、他国代表経験外国人2名、アジア枠1名、特別枠(日本代表、又は可能性がある選手)3名と、最大で6人まであり、大学では3人、高校では2人まで最大出場できます。
サッカーではラモス瑠偉や田中マルクス闘莉王などで本国籍を取得しないと日本代表になれませんし、プロ野球においても、日本国籍を取得して日本人として出たのが、現DeNAのラミレス監督や郭源治など。一方でタレントの猫ひろしさんが、ロンドンオリンピック男子マラソンの出場枠を狙うため、カンボジア国籍を取得したことが話題にもなりましたね。

現ラグビー日本代表には日本に帰化している選手も多くいます。例えば、キャプテンのリーチマイケル選手。彼はニュージーランド生まれで札幌山の手高校に留学後、日本代表になってそのまま日本で活躍し、2013年日本に帰化。ほかにも5,6人はいますね。一方で、一度日本代表になれば、他国の代表になることはできません。彼らからすれば日本代表になったからには、母国の代表になることはできないということになります。

そういった選手がいる日本代表チーム。前回大活躍した五郎丸選手は「日本代表の外国系選手たちは、日本を背負ってくれている」という旨を発言していました。
ですので国籍や人種に関係なく「日本を背負っている」選手たちを熱い思いで応援していきましょう!

ラグビー風景

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