2016-02-15
柿本
うちの近くのコンビニで、貼り紙を見た。
「猫に餌付けをしないでください。困っています」
うむ、わかる。
野良猫に餌付けするということは、お魚や、カリカリを地面に置くということだ。
食べ物を扱うコンビニでこのようなことをしてもらっては困る。
衛生的ではないし、食べ残しがあると、あの黒い恐ろしいGが集まるかもしれない。店主は正しい。
しかし、店主は知っているのだろうか?
深夜、バイトに店を任せる頃、そのニャンコ達がコンビニの人気者であるということを。
ミーと、クーと、シロクー(命名しました)は、とても人に慣れている。
入り口のそばに座っていて、通りがかると、にゃーとなく。
よく観察すると、入るとき控えめになき、出てくるとき少し大きな声で甘えるようにないている。
それはまるで、来店者に
「これから、お買い物ですか。僕たちはここにいます」
と、存在を知らしめ、買い物を終えた客に
「お買い物、お済みですか。覚えてますよね?僕たちのこと。いや、いいんですよ。少しの優しさで…」
とでも、言っているかのようだ。考えすぎだろうか。
ともかく、なかなかの戦略家なのである。
もちろん、このニャンコ達が店の売り上げに、とてつもない貢献をしているとは思わない。
しかし、深夜、疲れた戦士達が傷をいやすため、ふらっと立ち寄る場としての機能をコンビニは持つわけだが、数あるコンビニの中から「この店」を選択する理由の一つとして、可愛いにゃーの存在があるのは事実だ。
少なくとも40代の男性でそういう人を一人、私は知っている。いや、ほれ、私のことだが(^^)。
トップの知らない何かが、いや、むしろ排除したいと考えている何かの副作用が、実は組織の成長に貢献していることだってあるのではないか。
にゃーは、コンビニのムードメーカーである。
ムードメーカーは大切だ。そう信じたい。
トップは、目を開いてよく見なければならない。
実は、このコンビニの店主が知らないことがもう一つある…。
猫に餌を一番やっているのは、あなたの店の深夜の、バイト君たちなのだよ。わっはっは。
三匹の為に、場所は伏せておく!