2017-09-18
高尾
「廊下は走るな」
こう言われた小学生にどんな感情が生まれるでしょうか。
「廊下は静かに歩きなさい」だったらどうでしょう。
ペップトークって知っていますか?
ペップトークとは、
「スポーツ選手を励ますために指導者が試合前や大事な練習の前に行う短い激励のメッセージのことを指す。
現在は語学と心理学の分析も進み、アメリカではセールスマンの営業研修やIT技術者のモチベーションアップ研修にも取り入れられている」
とのこと(Wikipedia)。
ペップトークは日本ではまだ認知度が低いですがアメリカではスポーツを中心に浸透している言葉だそうです。
プレッシャーがかかりネガティブになりがちな場面で、うまくこのペップトークを使うと成果が上がるそうです。
ペップトークの使い方は「してほしくないことは伝えない。してほしいことを明確に伝える」ことがポイント。
例えば
(A)「廊下は走るな」ではなく(B)「廊下は静かに歩きなさい」
(A)「絶対事故るなよ」ではなく(B)「今日も安全運転で」
(A)「駆け込み乗車はお止め下さい」ではなく(B)「次の電車をお待ちください」
簡単ですが、日々生活している中でなかなか(B)のように言えませんね。
「走る」「事故る」「駆け込む」とやってほしくないことを言うのではなく、「歩く」「安全運転」「待つ」とやってほしいことに言葉を替える。
これだけで言われた相手が変わるというもの。
後ろ向きなことばできるだけ使わず、肯定的な言葉、承認する言葉を用います。
そこでこのところ、いくつかの研修においてこのペップトークを参考にしたワークをやってみました。
するとはじめは困った表情の受講者が変化します。
グループワークはそれはそれは盛り上がります。
もちろんビジネストークも盛り込んで。
それでも「日常では使えるかどうか」「日本人だから」との声もあり。
ウ~ン、言葉を替えても「肯定する」ってことには拒否反応が起こりますね。
でも人は期待されるとより成果を上げようとする力を持っていると言われます。 ここは是非、ペップトークを活用してほしいですね。
ある会議の席で、部下が反対意見を述べました。
「生意気なヤツだな」と隣の同僚がつぶやきましたが、さてあなただったらどうつぶやきますか?