スタコラ:2006-02-28

カタカナ語は難しい

2006-02-28
大隈

「英語は苦手だ」と云う中学2年のとき終戦を迎えた大先輩の話を聞いた。
戦時下では「敵国語」といって授業にもない。
ただ、終戦間際になるととても授業がおこなわれる状況ではなくなった。
夜の空襲警報では学校に集合。解除されるまで学校にいて明け方家に帰る。夜が明けると登校する。また、空襲警報で下校。とても授業を受ける環境にはなかったそうだ。
こんな経験はないが、私も英語をはじめ外国語は苦手だ。

日本文学の登場人物は、その相関関係などを含めて理解しながら読み進めることができるが、外国の小説を読むときは、カタカナの名前に閉口する。何度も前のページをめくりながら確認が必要となる。
この点では、日下氏の提唱は同意できる。

ところが、なかなか日本語の標記になじまない外来語もある。
そのひとつが、管理監督者研修などで頻繁に使っている「マネジメント」である。
一般的に「マネジメント」は、「管理」と訳されている。
しかし、逆に「管理」という日本語は、英訳では「マネジメント」と「コントロール」の2種類がある。
管理監督者の研修では、仕事の管理と改善とあるが、言うまでもなくこの際に使う管理は「マネジメント」である。
「マネジメント」の基本は、経営資源を有効活用するために、
   ・業務の管理、
   ・人事管理、
   ・財務管理
の3つの管理をおこない、効率的な業務運営を図ることにある。
その際の手法が統制的手法か、調整的手法か、その折衷的手法の違いがある。
「マネジメント」という言葉は、それらを包括しており、日本語の標記は難しくなる。

また、日常会話でもよく使われる「リーダーシップ」とは、日本語の標記となるとわかったようでよくわからなくなる。
「リーダー研修」の際、受講された皆さんに質問すると、「先頭に立つ人」、「みんなをまとめる力」「方向を指示す人」など、いろいろな回答が返ってくる。
しかし、この回答にどれもが、当たっているようで、何か物足りないようなもどかしさを感じる。
「リーダー研修」でわたしは、「リーダーシップとは、物事を進める方向を指し示し、メンバーが自覚的に行動を起こすように仕向ける力」と説明する。
日常会話の中で、外来語のカタカナ標記のままがよくわかる場合も多い。

さて、最近、とくに増えてきている「接遇マナー研修」の「マナー」というカタカナ標記は、あなたならどう説明しますか?

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