2016-06-06
大隈昭子
前回のスタコラは「たった一つのかけ算で、拍手喝采」(2016.05.23)でした。
このスタコラは、私にとっては、ちんぷんかんぷんの内容でしたが、脳裏に閃いたのは、映画「博士の愛した数式」でした。
この映画の天才数学者の博士(寺尾聰)も素数の魅力に魅せられていました。
この博士は、事故によって記憶を80分しか保持できないことから、いろんな日常の約束事などを書きこんだ小さなメモ用紙を、着用している白衣や部屋のあちこちに張り出していました。
その博士の家に家政婦としてきたシングルマザー(深津絵里)とその息子(齋藤隆成、吉岡秀隆)とのほのぼのとした交流を描いた映画で、感動したことを思い出しました。
そして、前回のスタコラで、もう一つの記憶がよみがえりました。
それは、わが家にやってきた息子の大学時代の友人と息子の二人が、広い用紙の上から下まで、数式を書きつづり、しばらくして二人が、「出来た!」「解けた!」と感動していた情景です。
私にとっては、ちんぷんかんぷんで数学的な感動体験など全く理解できない世界でした。
しかし、前回のスタコラの筆者や息子とその友人にとっては、その達成感が大きな感動だったのでしょう。
そんなことを思っていると、最近、私が表題に魅せられて一気に読んだ本「『ほら、あれだよ、あれ』がなくなる本~物忘れしない脳の作り方~」(茂木健一郎、羽生善治著:徳間書店)のことが思い浮かびました。
この本は、てっきり読めばすぐに解決できる How to ものだと思いましたが、そう簡単な内容ではありませんでした。
「人間は、新しいことに挑戦することでドーパミンが出て脳に良い」「タイミングを逃さず褒められるとドーパミンが出る」「サプライズの時にドーパミンが出る」などなど、この本の随所に脳を若々しく保つコツが紹介されています。
前回のスタコラや息子たちの感動のエピソードなどを思い浮かべながら、この本を読み、“老いない脳”の作り方を参考に、脳を活性化して一日一日をエンジョイしていけたらと思います。