2020-05-11
大隈信夫
総務省が毎年「こどもの日」に合わせて発表する15歳未満の子どもの推計人口は、1512万人で、39年連続の減少となり、1950年以降、過去最少を更新した。
さらに今年は、3月以来、学校が休校になり、緊急事態宣言が引き続き5月31日まで延長される中での「こどもの日」となった。
3月の卒業式や4月の入学式どころか、毎日の通学が制限され、子どもたちの生活が激変している。
長引く休校によって、以前からもあった教育格差がさらに拡大していると指摘する教育専門家もいる。
また、子どもたちにとって学校は、学習面だけでなく体育や友達とのコミュニケーションなど、社会生活に必要な素養を身に着ける大切な役割もある。
こうした中で、各地の自治体では分散登校など学校を再開させる模索を始めている。
少子化は年々進行し、毎年、子どもの数は減少している。
未曽有の危機の中で、この子らの5年後、10年後は、どうなるのだろうかと、このスタコラを書いているとき、一人の知り合いから「お店を休んでいるが、困っている子どもに無料の弁当を提供したいが、どうやって広げればいいと」電話があった。
さっそく、地域の民生委員の方に連絡を取っていただいて繋ぐことにした。
「こどもの日」は、昭和23年(1948年)に〝こどもの人格を重んじこどもの幸福をはかるとともに母に感謝する日〟ということで定められた。
この状況の中で、我が子だけでなく、地域の子どもたちに思いを寄せている人もいる。
「未曽有の危機の中で、この子らの5年後、10年後は、どうなるのだろうか。」との杞憂が、杞憂だけでおわるような、地域の力があるのではないかとの思いを持つことができた。
子どもたちはきっと、五月晴れのもとで泳ぐ鯉のぼりのように、たくましく成長するに違いないとの思いと、大人の責任を改めて考えさせられた。