2023-07-24
森本
3か月ほど前から、ある Youtube のチャンネル(まなびスクエア)にハマっています。
小学生を対象とした「中学入試用の算数問題・面白い図形問題」を出題し解説する番組です。
ここで紹介されている小学生向けの問題群の半数近くを私は初見では解けません。算数はずっと得意で大好きな算数少年だったのに…。
解説を聞く度に「なるほど」「A-ha!」といった感じで、解けなかったことを悔やむ以上に、解法へのアプローチの美しさに感動し、毎回唸っています。
小学生向けの問題が解けないのは、決して「昔の算数少年」の脳が退化したわけでないと思いたいのだけれど、もしかすると、今、現在、解けない問題のいくつかは小学生の自分になら解けた可能性もあります。
問題のすべてに「パズル的な能力」が必要だと思っています。
世の中のあらゆる「問題」は「クイズかパズルのどちらか」であり、クイズは知識や経験で答えを導くもので、パズルはヒラメキや発想や試行錯誤でしか答えにたどり着けない類いの問題です。
パズルを解くにもある程度の知識や経験は必要でしょうが、その知識や経験だけでは解けない問題こそがパズルなわけです。
圧倒的な知識量や経験値がクイズの正答率を上げる鍵で、少ない知識量でもそれらを組合せたり推測することでパズルが解けます。
大昔、郵便貯金会館が「メルパルクホール」という名称に変わった際に友人とこんな会話を交わしました。
「メルパルクっちゃどんな意味やろ?」
「なんかドイツ語かスペイン語のごたるねぇ」
「メルは英語のメールと同じで手紙みたいなもんじゃね」
「パルクはパークで公園、いや待て、駐車場のことばパーキングて言うけん、止めとく、とかかいな」
「ほお、メルパルクはメールパークかぁ、あ、そのまま郵便貯金やね!」
後になって、英語のパークに「一時的に置いておく」という意味があることを知り、こうして一つのパズル「メルパルクっちゃ何かいな?」の答えを導き出し、なんだか勝手に納得し、少し得意げになったものでした。
生活の中で遭遇する問題の多くには、明確な解が準備されてはいません。しかし、その問題がクイズなのかパズルなのかを意識すると、問題解決へのアプローチ方法が変わってくるような気がします。
クイズなら学ぶ・調べる・人に聞く等の手段が有効ですが、パズルだと無駄なことです。
落ち着いていろんな組合せを考えて、視点や視座を変えて、時にはとりあえずやってみる、等のアプローチが必要でしょう。
「二次会はどこにするか」「パソコンそろそろ替えどきだけどどうするか」「事務所のレイアウトをもっと使いやすくしたい」…。
クイズでしょうか、パズルでしょうか。