スタコラ:2014-11-10

自分がわからないんです

2014-11-10
高尾

「自分がわからないんです」
就職活動のアドバイスをしていて相談に来る学生の大半から聞くのがこの言葉です。

就職活動を始める際の第一プログラムが「自己分析」と言われます。
自己分析(自己理解を深める)をすることが、エントリーシートや履歴書での文章表現や、面接での対話表現のステップアップにつながります。

ところが、社会人でもなかなか自分自身のことを表現することは難しいですね。
皆さんは自己表現できますか?
自分はどんな存在なのか。長所はどんなところ?今、力を注いでいることは?
我々キャリアアドバイザーもアドバイスしながら、日々自問自答しています。

ではどうすれば自己理解が深まるでしょう?
答えのひとつは、「あなたは周りからどんな人と言われていますか?」と自問自答してみることです。

自分はなかなか自分で見ることはできません。
朝起きて顔を洗う時、男性だったらひげを剃る時、女性だったら化粧をする時・落とす時ぐらいです。 モデルでなければ1日数十分でしょう。
ところが周囲はあなたを、服装から髪型、持ち物、話し方からひき方まで一挙手一投足まで、四六時中見ています。 この客観的視点から自分を見つめることでおのずと自分が見えてきます。 本人が思っていようがいまいが、常に人は自己表現しているのです。

周りからどんな人と言われているますか?
これまで生きてきた中であなたが周りの人から言われてきた言葉のベスト3を上げて見て下さい。
明るい、おとなしい、思ったより話がうまい、真面目変わっているetc。
あとはこの言葉にエピソードを加えることで自己PRにつなげる流れができます。

集中すれば数時間で出来そうですが、これがなかなかどうして。学生によっては数か月悩んでいますと相談にきます。
これが出来ないと就職活動が進まない、となります。
自分をこんな人間であると限定することはなかなか難しいです。

ここは「決め」の問題なんです。
自分の外にある唯一の「正解」 (例えば1+1は1でも3でもなく2。 例えば「何」は英語で WHEN でも WHO でもな くWHAT。 例えば鎌倉幕府設立は 1191 年でも 1193 年でもなく 1192 年。) を頭に入れて答える「学習プログラム」の考え方では、答えがないことがないですが、このプログラミングされていない思考をすることは難しいです。
だから学生によっては「これで正しいですか?」とか最近では「ブラック企業を教えて下さい」とか言ってきます。 「ホワイト企業教えます」なんて本が出ていますが、何を持ってブラックかホワイトかなんて基準が様々です。

だから勝手に決めることが大切と伝えています。
答えは自分の中にしかないからです。

答えを自分の中から引き出す力が求められます。



栄えある 100 回記念を飾るには分かりにくい内容と感じられた方も、私の最近の旬情報ということで、ご了承ください。

このスタコラコラムが 100 回突破したということですが、コラムを書く一人として、これからもこのコラムを可愛がって頂ければ幸いです。

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