スタコラ:2021-12-20

親バカ

2021-12-20
高尾

コロナ禍2年目の 2021 年もいよいよ残りわずかとなりましたが、皆さんいかがお過ごしですか?
世界がオミクロン株で大変な中、日本は感染者数の減少で人出も増えてきましたね。

さて今回は二人の娘を育ててきた親ばか論的な話を。

私は 20 代の娘が二人いまして、東京に二人で一緒に住んでいます。
長女は大学から東京に行ってすでに社会人、次女は大学4年生で来春から東京で働く予定です。長女が東京に行ってからもうすぐ 8 年になります。

「娘さんをよく東京に出したね~」「なんで娘を東京にだすの?」とは、長女が東京の大学に行きはじめてからよく言われてきた言葉です。こんな言葉を受けて思い出すのは、私の子育てが変わるきっかけとなった長女が中2だった時のクリスマスライブツアーです。
当時嫁さん含めて3人は韓流にハマってまして、東方神起や少女時代に熱を上げてはライブに行ってました。
そんな中、長女が「クリスマスにライブに行きたい」と言うので「いいね」と言ったら東京だと?!クリスマスまで一週間後。東京までバスで 14 時間かけて行き、ライブに行ったあとそのままバスに乗り 26 日に帰ってくるスケジュール。
「来週、一人で?バスで?東京?」「中2だよね」「この前バスハイジャックがあったばかりだし」と頭がグルグルしながら嫁さんを見ると「ウンと言ってあげて」と顔に書いてあるし。
「知らなかったの俺だけ?」と、それまで私は父親が頑固オヤジだったことや、「子供はこうあるべき」といろいろ細かく言ってきましたが、ここでは OK というしかなく・・・クリスマスイブに博多駅でバスを見送ることになりました。
見送った後「車中で何かあったら」「ライブでなんかあったら」とそれはそれは気が気ではありませんでした。しかし、「楽しかった~」と笑顔で返ってきた長女の姿を見て、ホっとするとともに、「な~んだ、大丈夫じゃん」と軽く受け入れる自分がいて・・自分自身驚きました。

仕事では「新たなことにチャレンジしないと」とよく言って、言われてきたのに、娘には「こうあるべき」という事に囚われていたようでした。そしてそれからというもの「クスリ、入れ墨、タバコ以外はオール OK」ということで門限もなくしました。
門限を決めていたころはその時間前後はソワソワしていましたが、門限なくしても程よい時に帰ってきてたので、「まぁいっか」という感覚も芽生えました。
今では東京でストーカーに追っかけられてる、と言われても、助けにいけないし、ずっと隣にいることもできないことも受け入れて。

という子育ての変化から十年以上たった今。二人は東京で元気に生きています。
いろいろあると思いますが、自分で東京の大学に行きたい、東京で働きたいと思う気持ちを一番に考えての結果です。

子育てを通じて分かったことは「自由の幅と責任の幅は一緒」ということです。
人は自由に生きたい、生きていきたいと思うほど、生きるための責任感が育まれます。実家にいれば住む場所や食べることに悩むことはありませんが、一人で生活しようと思えば家探しから始めて、1か月の生活費を考えて食事したり、物を買ったりしなければなりません。風邪をひいても誰も動いてはくれません。
そんなことを経験することが自立の一歩なんだろうなぁと思います。あらためて親として娘を「一人の人間」と見て本人の意思を尊重できたことが良かったと思っています。
もちろんいろいろ大変なこともありましたしこれからもあると思いますが、二人が元気に明るく東京で生きていることに、親として子供に育てられていることを嬉しく思います。
中2の長女のツアーを「ダメ」と言っていたら・・・今の私の見方も娘たちとの関係もなかったと思います。

今年の年末年始は家族4人初めて東京で過ごします。
それを楽しみにあともう少し仕事頑張ろ~!

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