2021-10-25
白水
「スモールステップ」という方法があります。
「難しいことは、小さなステップに分解して、ステップごとにすすめていくといつのまにか、できてしまう」という方法です。
実はこれ、あまり知られていない秘密があるんです。
この話を今日はしたいと思います。
スモールステップという方法は、僕の専門の行動科学の中でよく知られたメジャーなものです。
例えば、毎日、朝 30 分ランニングする!と決めても、なかなかむつかしい。
でも…、
① 朝、5:00 に目をさます
② 着替える
③ 外に出る
④ 途中のコンビニまで歩く
⑤ コンビニの先の公園までたどり着く
⑥ 公園を 5 分だけ走る
⑦ 5 分の後、10 分だけ走る
⑧ その後 15 分だけ走る
のように小さなステップにわけて小さなゴールを達成していくと、いつのまにか、毎朝 30 分ランニングができてしまう、というものです。
恐らく、どこかで聞いたことがある人もいることでしょう。
でも。
でも、よく考えてみるとなぜ、同じことが小さなステップになるとできるのでしょうか?
まず、結論からいうと人は行動するのが面倒ではなくて考えることが面倒なのです。
朝起きて、30 分ランニングするという行動には、先ほどのようにたくさんのステップがあります。
確かに、1つ1つのステップはそれほど大したものではありません。
でも、行動する労力は1つ1つ、わけていても全体を1度にやってもまったく、同じです。
違うことは、やろうとするとき、次は、こうやって、ああやってと
「頭をつかって考えてやらないといけない」
でも、スモールステップならあらかじめ準備した1つ1つを
「頭をつかわず考えずにやれる」
という違いがあります。
ほんのちょっと「考える」だけなんですけど違いはそれだけです。
この「考える」というのがやるか、やらないかの大きな原因になっているのです。
考えることは、たくさんのエネルギーを消耗します。
エネルギーの消耗は、人間の長期活動をさまたげます。
だから、ごく自然に無意識にエネルギーを消耗することを人間は、さけようとします。
つまり、
「考えることのようなエネルギーをたくさん使うことは人間が効率よく生きていくためにできるだけ、しないようにする」
というように、わたしたちはできているということです。
そうなんです。
ここに秘密があるんです。
つまり、労力が同じでも
「考えないようすれば」
面倒なことでも、やれるってことなんですよ。
だから「あ、やりたくないな」と思ったら、瞬時に「順番に書き出す」と、考えなくていいので、すぐに、行動できるというわけです。
おわかりいただけたでしょうか?
最後にもう一度。
わたしたちがなぜ行動できないのか?というと、「行動すること」が面倒ではなくて、「考えること」が面倒なのです。
だから小さなステップに、「書く」だけで「できる」ようになる、ということなんですよ。
ぜひ、実際にやってみてください。
すぐに効果がわかると思います。