4:部門長は“経営者”たれ
会社における事業活動は、各部門の事業・業務が集合したものである。
つまり、企業において利益を生み出す単位集団となるのが各部門である。
この各部門の長は、会社の企業理念・経営方針を実行する現地責任者である。
言い替えると担当部門における社長代行、すなわち“会社の代表者”とも言える。
したがって、部門長の果たすべき役割は、担当する部門において、会社の経営戦略に基づき、みずからたてた経営計画の達成に責任を負う“経営者”と言える。
つまり、会社の利益を生むために、担当部門における経営者である部門長には、「人、物、金、情報」の経営資源を、効率よく活用する権限と責任がある。
部門長には、会社の経営方針や目標に基づいて、いかに部門の的確なビジョンを打ち立て、重点業務や課題を決定するかの判断力と具体的な実行力が問われることとなる。
経営環境が厳しい現在においては、とくに子のことが求められ、単位集団である部門の独立採算性志向が強まっている。
たとえ10人、5人、3人といった小単位の部門でも、会社の利益を生み出す源であることには変わりはない。
「会社の意向だから」とか「社長がこう言っている」といった方針の伝えかたでは、利益を生み出すことができず、雇用を確保し、会社を継続していくことすら危うい事態を招きかねない。
部門長は、担当部門における経営者としての自覚を強め、実働部隊を動かす長として業務に望むことが期待されている。