1:報連相は、それが可能な

1:報・連・相は、それが可能な環境づくりから

報告、連絡、相談は、職場の基本的なコミュニケーションだが、これがなかなかうまくいかない場合がある。
部下が、“報・連・相”がしやすい環境が本当にあるのかが、キーポイントである。

言い替えると、部下が報告や相談をして、
「よかった」
と思える上司の対応があってはじめて定着する。
“報・連・相”を受ける側である上司としての自分自身の態度を見直してみよう。とくに、部下の報告・相談に首をタテに振れないときが難しい。

「ダメなものはダメだ」
というのではなく、「できない理由を」具体的に説明することが大事だ。
その際、部下の報告・相談内容についても受入れ、考慮したうえで、自分自身が判断した基準を丁寧に説明することで部下の成長にもつながる。

“報・連・相”がうまくいかない要因のひとつに、期限が明確でない場合がある。
部下に業務を指示する場合、
「これくらいでできるだろう」
という上司だけの基準ではなく、部下自身の能力に応じた適切な期限を設け、その過程を通じた“報・連・相”をおおまかにでも確認しておくとよい。 もちろん、上司自身が、その基準で部下の業務に必要な目配りをしておくことが大事だ。

このように“報・連・相”が活発におこなわれるかどうかのキー・マンは、管理職自身である。
また、“報・連・相”は、部下が提起してくる問題であり、管理職に求められているのは、「問題解決能力」である。
管理職は、何事についても、部下を上回る問題意識を持つことが求められている。