映画観てある記:第193回

はりぼて

監督:五百旗頭幸男
砂沢 智史 
声の出演:佐久田 脩 
取材記者:18名
2020年 彩プロ

富山県の小さなテレビ局(チューリップTV)が、地方政治の不正に挑み、報道によって人の狡猾さと滑稽さを丸裸にした4年間を描いたドキュメンタリー映画。
映画は富山市議会(2016年5月)において、議員報酬額の10万円アップ(60万円→70万円)が提案されるところから始まるのだが…。

このテレビ局は「正々報道」をキャッチフレーズに調査を開始、疑惑がある市議の不正を次々と暴いていく。
2020年1月1日現在の政務活動費の返還額
自民党会派 4.528万円 全会派合計 6.523万円
返還した市議のうち、辞職 14人、引退 1人、在職 10人/起訴され有罪の判決を受けた市議 3人。

今まで国会をはじめ、全国の地方議会において、数多くの不正や疑惑が明るみになったが、これらは「氷山の一角」に過ぎないのではと私は思う。
選挙が終われば、仮面が剥げた議員は、政治屋に変質し、国民は権利と監視を忘れているのではないか。
報道機関には、チューリップTV局のように国民が納めた税金が、本当に国民の為に使われているのかの、徹底した監視と検証を望みたいものです。

はりぼて

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