映画観てある記：第96回

1976年7月28日、河北省で実際に起こった20世紀最大の震災「唐山大地震」により運命づけられたある家族の32年間を丹念に描いた感動作である。

倒壊する建物の中で夫を失った母は、残された二人の子どもを行方を捜す。
翌朝、母の元に姉弟が瓦礫の下にいつと伝えられるが、同時にどちらか一人しか助けられないというあまりに残酷な状況が告げられる…。

震災によって離れ離れになっても決して引き裂くことができない家族の絆、そしていかなる状況においても希望を持って生きようとする人間のたくましさと心の再生のドラマである。
2011年3月26日に予定されていた公開が、東日本大震災のために延期された映画である。