2025-11-17
白水
例えば
現実>期待
という形になれば、現実のほうが期待を上回っているので
現実、つまり今の状態で満足できることになります。
でも、実際は
現実<期待
という状態なので
なんとか現実を期待レベルまで
あげないといけない、と努力するわけです。
期待を下げれば、かんたんです。
でも、それでは意味がない。
しかし、現実はちゃんと手強い。
現実を変えていくのは
大変な努力や時間やお金がかかる。
では、どうしたらいいのか?
ここで、期待をうまく
「再解釈」できないか?
と考えてみます。
つまり、現実を変えるのは大変なので
「期待を「再解釈」して
現実>期待 をつくりだす」
と、したほうが
圧倒的にかんたんです。
僕は、さまざまな企業さまと仕事をするなかで、
新しいプロジェクトを立ち上げる場面によく立ち会います。
そのときに必ず考えるのは
資源と目標の関係です。
ここでいう資源とは
その会社がもっている
人、モノ、金、情報、経験などの
リソースのことです。
理想的にいうと
資源 > 目標
資源が目標に対して十分である
つまり、十分な人もモノも金もある
みたいな状態だと達成しやすくなります。
しかし、もちろん
現実はいつも逆です。
人も足りない。
予算も足りていない。
時間もぜんぜんない。
しかし、それでも
目標を達成しなければならない
そんな状況ばかりなので
多くの人は
「もっと人がいる」
「予算がないのでできない」
などと言ってきます。
資源をなんとかできないか?
と考えるわけです。
でも、資源は
そう簡単に変えられないんです。
あてがわれた
人数・お金・時間でやるしかない。
だったら変えるべきは
目標のほうなんです。
ここで考えないといけないのは
目標を下げるのではなく再解釈することです。
たとえば、「売上前年プラス3%」という目標で
今の資源ではとても無理だとわかったとします。
そのときに考えるべきは、
「なぜ3%なのか?」という問いです。
数値目標というのは、何を目指しているかの
代わりに置かれた単位にすぎません。
つまり、数字というのは
「本来の目標を
別の表現で置き換えたもの」
ということです。
ですから、それはまた
別の言葉で表現できるはずです。
この場合実は、売上ではなく
利益の改善こそが本来の目的かもしれません。
そうすると、目標を別の言葉でいうと
「利益額◯◯万円を達成する」
という形にすることができたりします。
このように再解釈すると、
目標の単位が変わります。
単位が変わると、
これまで「無理だ」と思っていたことでも、
限られた資源の中でできる方法が見えてきます。
だから再解釈とは
「意味の変換」
という言い方もできるとおもいます。
同じように
現実に対する「期待」は
きっと別の意味で表現できるはずです。
現実:年収300万円
期待:年収600万円
現実<期待…
しかし、期待を再解釈すると
現実:年収300万円
期待:年に1回は迷わず家族旅行にいきたい
もしかすると
年収600万円という数字の奥には
家族を喜ばせたいという
本当の願いがあるのかもしれません。
そうすると
大がかりな旅行でなくても
近くでキャンプをしたり
公園でスポーツをしたりすれば
今すぐにでも期待がかなう可能性があります。
つまり、再解釈とは
ここでは数字という単位から
幸福度という別の尺度に変えること
というわけです。
こうすることによって
行動する選択肢が広がります。
現実>期待
資源>目標
このような状態にしたいときに
わたしたちはごく自然に
変えにくい、難しいほうの
現実や資源をなんとかしようとします。
しかし
期待や目標は
絶対のものではなく
別の表現に「再解釈」が可能です。
そうすると
わざわざ難しいことに
取り組まなくても再解釈することで
別の手段や方法を思いつくことができます。
まず、動かしやすい
再解釈できる方はどちらか考える。
難しい課題に直面したときは
ぜひ、このやり方を試してみてください。
きっと、突破口が開けるとおもいます。