スタコラ:2025-11-03

『ヒポクラテスの盲点』を観て思うこと

2025-11-03
林田

 今年の初め、東京に住む友人と博多で食事をした。
 その時、友人が語った話は、この映画の内容と重なるものだった。

 正直、当時の私には到底信じられない話で、「それは陰謀論では?」と心の中で思っていた。
 しかし、2025年10月10日――。

 ドキュメンタリー映画『ヒポクラテスの盲点』(監督・編集:大西隼)が全国公開された。
 この映画には、医師や研究者、ワクチン後遺症を訴える患者・遺族、そしてワクチン推進側の関係者が登場する。
 主題は、日本における新型コロナウイルスワクチン(mRNA遺伝子製剤)の接種政策、接種後に報告されている後遺症の実態、そして社会・医学・メディアが抱える「盲点(見落とし・議論されない領域)」を問い直すことだ。

 映画は、2020年代初頭の日本における新型コロナ感染拡大と、政府や自治体の対応から始まる。
 日本は一人あたりの接種回数が世界でもトップクラスであり、とくに「mRNAワクチン」は感染拡大の切り札として注目を集めた。
 作中では、専門家の立場から「ワクチンの効果・安全性」「データの見方」「政策判断」「情報開示のあり方」などが検証される。
 たとえば、変異株の登場によって当初想定された感染予防効果重症化抑制効果が維持できなかった可能性が指摘されている。
 また、ワクチン政策の決定・推進の裏側や、メディア報道、行政・学術機関の関わり方にも疑問が投げかけられている。

 推進側の声が優先され、懸念や疑問の声が小さく扱われた現実。
 さらに、後遺症に苦しむ人々が声を上げにくい社会構造も浮き彫りにされる。

 あのとき陰謀論と感じた話が、いまではそうとも言い切れない。
 信じる・信じないではなく、まず知ること。
――みなさんにもぜひ、この映画を観て考えていただきたい。

 YouTube での予告編もあります。
 『ヒポクラテスの盲点』予告

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