2025-08-11
大隈昭子
今年は被爆 80 年。
6 日、9 日には、例年通り広島と長崎で原水爆禁止世界大会が開かれました。
長崎出身のシンガー・ソングライターの福山雅治さんは、11 年前に被爆したクスノキ
をテーマにした「クスノキ」について、
「ふるさとの長崎にある原爆で焼かれても生き続ける被爆したクスノキ
。 それを題材に、どう表現しようかと悩み抜きました」
と振り返り、高校生の頃、山王神社近くに、被爆されたお父さんが入院されていた病院があり、見舞いに行くたびに被爆したクスノキ
によく立ち寄っていた経験から、「クスノキ」発表し、それ以来、平和を伝える歌として全国各地で広く歌われたそうです。
さらに、被爆 80 年の今、「社会課題を扱うことはマスト(必須)だ」と語り、今年新たに編曲され、「クスノキ-500年の風に吹かれてとして」「音楽に思いを乗せたら無限に続いていく可能性がある」と思いを語っています。
被爆 80 年・原水爆禁止 2025 年世界大会ナガサキデー集会で採択された「長崎からのよびかけ」の1項目「ヒロシマ・ナガサキの「被爆の実相」をひろめ、核兵器の非人間性を告発していきましょう」と通じるもののように思えました。
さらに、「よびかけ」の2項目で「すべての国の政府に対し核兵器禁止条約への支持と参加を求めましょう」としていますが、世界で唯一の被爆国の石破茂首相は、同式典でのあいさつで、口先では核なき世界の実現に向かた取り組みを主導すると言いながら、核兵器禁止条約には一切触れていません。
長崎市主催の平和式典では、鈴木史郎市長が「長崎平和宣言」を行ない「すべての国の指導者に対し「長崎を最後の被爆地とするためには、核兵器廃絶を実現する具体的な道筋を示すことが不可欠」だと強調。日本政府が、1日も早く核兵器禁止条約へ署名・批准するよう求めています。
核兵器禁止条約への参加、非核三原則(持たず、作らず、持ち込ませず)の法制化の機運を高めることが、いっそう重要になっているように思います。